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第3章 発作の観察と処置

1)観察と記録

発作が起きたときは、まわりの方はまず落ち着いて行動することが大切です。時計があればそれを見る、患者さんの名前を呼んで、呼びかけに対する反応、表情、顔色、頭や目の動き、手足の動きと硬さ、発作の持続時間、発作後の状態(麻痺の有無、意識の状態、睡眠、体温など)を観察し記録して下さい。

意識が曇ることがない発作で、患者さん自身が発作の前や発作の最中の出来事を覚えている場合には、忘れないようにそれを書き留めておいて下さい。

発作の起こる直前に、前兆といって、主に患者さんにしかわからない症状が現れることがあります。発作が終わり、意識が戻ったところで、前兆の有無やその内容を聞くことも大切です。

2)処置

発作症状は、患者さんによりそれぞれ異なり、また一人の患者さんが二種類以上の発作を持つことも少なくありません。それぞれの発作に対する処置については前もって主治医に確認しておくのがよいでしょう。ここでは全身の「けいれん」発作に対する処置について述べます。たいていの「けいれん」は1-2分以内に終わり、後遺症を残すことはありません。毛布あるいは敷物の上に寝かせて下さい。そして、患者さんが危険な場所にいるときには、安全な場所へ移してあげて下さい。ピッタリとした衣服、特に襟元がきつい場合には緩めてあげて下さい。「けいれん」を途中で無理に止めようとしてはいけません。

一度「けいれん」が起これば、周囲の人がどのように働きかけても、「けいれん」はそのまま続きます。呼吸が止まるのは一時的なことなので、無理やりに蘇生しようとしてはいけません。口の中に無理に物を入れようとしてもいけません。それは無意味でかえって口の中を傷つけたり、歯を折ったり、嘔吐を引き起こしたりするからです。患者さんがいびきのような大きな呼吸をするようであれば、気道を開くために顎を上方に引き上げてもよいです。発作後に吐物を口の中にためている場合には、それを出させるように、横向きにして下さい。

「けいれん」発作が終わった後は、多くの場合、眠ります。起こさないで、そのまま寝かせてあげて下さい。起き上がって無目的に動き回ったりする場合は、刺激しないように見守り、危険な場所に近づかないようにそっと誘導します。次の「けいれん」が起こったり、あるいは2時間以上経過しても患者さんが覚醒しない場合には、病院へ連絡して下さい。激しい全身の「けいれん」発作が5分以上続いて止まらない場合には、救急車を呼んで、近くの救急病院を受診して下さい。