情報室てんかんに関する記事・情報源(雑誌や書籍の案内)を掲載します。

自己コントロールの体験談

発作の自己コントロール

鳥取市のピアサポートグループ「フレンズ」の講演会(2012.12.1)より。

てんかんのある人の体験報告です。

みなさんは、てんかん発作をどのように受けいれておられますか。その方の発作によって、考え方は違うと思いますが、「いつか発作も止まる」「どうにか止められないだろうか」「まだ無理だろう」など、いろいろな思いがあると思います。

ですが、やはり私たちの一番の願いは「早く病気が治ること」です。完治までとはいかなくても、少しでも発作の回数や時間などが少なくなったらよいと思いませんか。

てんかん発作には、前兆のあるかた、ないかたとあります。私も前兆がない発作を起こしていましたが、年数が経つにつれ、「あ、この感じって発作かも?」と、少しずつ分かるようになりました。前兆があることによって、自分を危険から守ることもできるのです。みなさんが発作を起こす前に、何か感じたり、気持ち悪くなったり、というように、思い当たることはありませんか。まずは、自分の前兆を探してみませんか。そのためにも、発作のことをカレンダーに詳しく書いておくことは、大切だと思います。

話はかわりますが、自己コントロールにチャレンジしたことはありますか。簡単にいえば、早く寝て、睡眠時間をとる・・・などです。

私も1年ほど前までは、月に一度発作がありました。ですが、気をつけないといけないことを頭に入れて生活をしていたら、発作が起こりにくくなりました。

私は、睡眠時間、そして感情的にならないよう、平常心を心がけて毎日を送っていました。そうは言うものの、緊張感だけは、なかなか押さえることはできませんでした。それもそのはずです、新しい職場なのですから。経験されたかたもおられると思いますが、私たちは仕事中に発作を起こすと辞めさせられることも珍しくないのですから。

そんな私も少しずつ職場に慣れ、発作を起こしていない期間が一ヵ月、二ヵ月、六ヵ月と長くなっていきました。

しかし冬のある日、カゼをひき熱を出したときのことです。軽い発作を起こしてしまいました。家でのことだったので悪く言われることもなくすみました。「家で良かった」本当にその一言です。ですが、半年発作のなかった私には,大きなショックでした。「脳がまた発作を思い出してしまったのかも・・・」そんな焦りで一杯でした。そんな時だからこそ、自分で気持ちを落ち着かせ、そして、睡眠時間をいつもより多く取り、自分を守ってあげないといけないのです。その成果があったのか、発作を起こすことなく、翌日からも仕事をしています。

仕事を始めてから1年。この1年で、発作があったのは5回です。熱が出たときはしかたないと考えると、2回です。特別、薬が変わったわけでもなく、一年間に発作が2回、それも軽い発作です。私にとっては大きな喜びです。「前前兆」や前兆は何回かありましたが、落ち着いて考え、不安にならないようにして発作にならなかったことは何回もありました。このようなことを自己コントロールというのでしょう。

最近は、自分が無理をしない限り、そして、規則正しい生活をしていれば、発作を防ぐことができるのだと、少しずつ自信をもてるようになりました。自信がもてるようになった理由のひとつに、主治医のおっしゃった言葉があります。「発作も長い間起きていなければ、起きにくくなる。」そう言われてから、「前兆があっても大丈夫、前兆ストップで終わる」と、気持ちに余裕が持てるようになりました。
その余裕のおかげで、発作を止めることができるようになりました。100%とは言えないかもしれませんが、1年のうち前兆ストップが10回もありました。そのうち4回は「もう無理かも・・・」と思うような、ギリギリのストップでした。そんな危機一髪を経験していくことにより、自分は強くなっていったのです。

完治したわけではありませんが、発作の回数が少しでも減ることにより、何かが変わっていったのは確かです。

早寝、睡眠時間を増やすことから始めたことですが、ここまで変わるとは思いもしませんでした。一番大きかったのは「大丈夫」という自信が持てるようになったことです。ちょっとしたことから、私は何か宝物のような物を見つけたのかもしれません。

みなさんの近くにも,何かあるのではないでしょうか。もしかすると、自分の力で発作を少なくすることは可能なのかもしれませんね!

しっかり主治医に、どうしたら発作が起きにくくなるか聞いて、自分の発作を知っておくのも大切なことと思います。てんかん発作を恐れたりあきらめたりしないで、少しずつ頑張っていきましょう!
きっと、何かが変わるはずです。