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第6章 倒れる発作

てんかん発作のすべてが倒れるわけではありませんが、多くの発作でその危険があります。倒れる時に目をつぶる、手をつく、障害物を避けるなどの動作ができないため、頭や顔に傷を受けることになり、大変危険です。発作によるけがなどを最小限に押さえるため、「倒れる発作」についてお話ししましょう。

症状

強直発作が立っている時に起きると、棒状に倒れます。意識が曇ってきて立っていることができずに倒れることもあります。

脱力する発作では、筋肉の緊張が失われ崩れるように倒れたり、しりもちをついたりします。両足が極く短い時間電撃様に一瞬ピクッとするミオクロニー発作では足払いをされたように倒れます。倒れた直後に自分で立ち上がることができる場合と、倒れたあとに強直、あるいは意識を失っていく場合があります。

観察のポイント

倒れる発作の型は様々ですが、一人の患者さんの倒れ方はいつも同じです。そのため、受傷する場所はほぼ一定です。頭の後方の突起部、唇、顎、額、目の上、耳などが受傷しやすい場所です。

倒れ方が急激だったか、ゆっくりだったか、どちら向きに倒れたかなどの姿勢や様子を受診の時に医師に話しましょう。

対策

けがをするような発作は一瞬のうちに起きるため、その場で予防することは難しいものです。

このような発作の多い方は、保護帽や、膝や肘のサポーターの着用を習慣にする必要があります。保護帽が嫌な場合には、帽子やバンダナの内側にフェルトを貼ったりして、転倒時の衝撃をやわらげる工夫をしたり、保護帽に手編みの帽子を重ねて使っている方もあります。最近は見た目のよい、おしゃれな帽子もたくさんあります。

また、倒れる発作が多い間は、一人での行動を少なくし、少しでも危険を伴う場所では、必ず付き添い、腕を組んだり、手をつないだりしましょう。さらに発作が多くけがなどの危険性が高い時は、車椅子を使わざるをえないこともあります。

室内の鋭利なもの、火気を含む危険なものは、位置を考えて置くようにします。また、床にはカーペットを敷き、家具の角にはカバーを張るなどの工夫も外傷を防ぐのに役立つと思います。

起床直後に発作がある場合には、その時間を座って過ごすようにするとよいでしょう。

(小早川和枝)