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Q&A

てんかん発作と間違われやすい内科疾患

てんかん発作と間違われやすい内科疾患には、主に意識や記憶に障害をきたすもの、けいれんのような運動がみられるもの、その他に分けることができます。

1.意識や記憶に障害をきたすもの

失神はてんかんと間違われやすいものの一つで、てんかん外来を受診する患者さんのうち、てんかんでないと判断される場合の多くは失神を生じる疾患です。失神をきたす疾患としてよくみられるものとして、排尿などに伴って意識を消失する神経調節性失神やいわゆる“立ちくらみ”に伴う意識消失を生じる起立性低血圧などがあります。また心疾患(不整脈、弁膜症、心筋症)による脳血流の低下も失神を引き起こすことがあります。脳血管の狭窄が原因で脳血流が一過性に低下する一過性脳虚血発作も意識や記憶の障害を起こすことがあります。また血糖値が低下したり、血液のミネラルに異常が生じるような場合(低ナトリウム血症、低カリウム血症、高カルシウム血症など)にも意識障害が起きることがあります。

記憶に障害をきたす疾患では、よく知られているものに一過性全健忘があります。これは中年以降の方が急に少し前までしていたことを忘れてしまい、また意識は保たれているものの、現在していることを理解できなくなるため、患者さんは非常に不安になり「今何をしてた?」というように何度も周囲に尋ねるのが特徴です。数時間から24時間以内に回復しますが、発作中の記憶は失われてしまいます。疲労やストレスで誘発されやすいとされています。

2.けいれんのような動きがみられるもの

皆さんは寝入りばなに足がぴくっと動くといった経験をされたことはないでしょうか?これは入眠時ミオクローヌスといって健康な方にも起こる不随意運動です。また入眠時以外にもミオクローヌスは起こることがあります。もちろんてんかんの患者さんにも起こることはありますが、ミオクローヌスだけがあり、対応する脳波の異常がない場合にはてんかんとは診断しません。

他に健康な方でも疲れた際などにまぶたや手足の筋肉の一部がプルプルと震えることがあります。これは線維束性攣縮という現象でけいれん発作ではありません。

3.その他

睡眠中に呼吸が止まることで睡眠が浅くなり、日中の強い眠気を生じる睡眠時無呼吸症候群も、日中急に寝入ってしまうことでてんかんを疑われることがあります。夜間睡眠が浅くなったときに、歩き回るなどの異常行動がみられるREM睡眠行動異常症もてんかんとの区別が問題になりやすい疾患です。ナルコレプシーは睡眠発作(突然寝入ってしまう)や寝入りばなの幻覚、金縛り、興奮すると手足が脱力するなどの症状を特徴とします。

てんかん発作の一部に発作の前兆として目の前にまぶしい光がさしてくる、また発作後に頭痛を起こすなどの症状がみられることがありますが、これは片頭痛発作の症状と似ており、時に混同されることがあります。