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Q&A

最近新たに発売になった抗てんかん薬について教えてください

フィコンパ®(ペランパネル)
 ・フィコンパ®は成分名をペランパネルといい、日本では2016年5月より発売となりました。欧州や米国では2012年より使用されています。なお発売開始から1年間は2週間分しか処方できません。
 ・ペランパネルはこれまでの抗てんかん薬と異なる働き方をすることが特色です。脳の神経細胞のAMPA型グルタミン酸受容体に作用し、グルタミン酸による神経の過剰興奮を抑制します。
 ・日本では12歳以上の方の部分発作(二次性全般化発作を含む)および強直間代発作に対し、ほかの抗てんかん薬と併用して用いることになっています。
 ・内服の仕方に特徴があり、1日1回就寝前に服用するお薬です。
 ・主な副作用にはめまいや眠気があります。これらは服薬を続けることで次第に慣れてくる人も多いようです。また人によってはイライラするといった症状が出現する場合があります。
 ・この薬を内服することで他の抗てんかん薬の血中濃度に影響は与えないとされていますが、カルバマゼピン(テグレトール®)やフェニトイン(アレビアチン®、ヒダントール®)を併用した際にはペランパネルの血中濃度が低下する場合があります。

サブリル®(ビガバトリン)
 ・サブリルは成分名をビガバトリンといい、日本では2016年7月より発売開始となりました。世界では50か国以上で発売され、小児に対しては点頭てんかん(ウエスト症候群)に対する治療薬として位置づけられています。
 ・脳にはγ-アミノ酪酸(GABA)という神経細胞の興奮を抑える働きをする物質があります。ビガバトリンはGABAを分解する酵素に結合してその働きを阻害し、脳のGABA濃度を増加させます。その結果神経の過剰な興奮を抑制し、抗てんかん作用を発揮します。 
 ・日本では点頭てんかん(ウエスト症候群)に対してのみ使用が認められています。発作症状であるスパズムの出現頻度の減少や、脳波所見のヒプスアリスミアの消失・改善などの効果が臨床試験では認められました。
・副作用として視野障害、視力障害が挙げられます。そのためビガバトリンの使用に当たっては、使用前から使用中にわたり指定された眼科で定期的に網膜電図検査や視野検査などを継続して受けていただく必要があります。現時点ではそのような眼科専門医と連携のとれた登録医療機関でのみビガバトリンを処方することができます。

ビムパット®(ラコサミド)
 ・ビムパットは成分名をラコサミドといい、日本では2016年8月より販売開始となりました。2008年に欧州および米国で承認され、現在世界では70以上の国や地域で承認されています。なお発売開始から1年間は2週間分しか処方できません。
 ・神経細胞が興奮するメカニズムにはいろいろありますが、一つの機序として様々なイオンが膜を通過し細胞内に流入することで興奮することが挙げられます。ラコサミドはナトリウム(Na)イオンを通過させるためのNaチャンネルに作用し、その結果神経細胞の過剰な興奮を抑制します。 
 ・ラコサミドは部分発作(二次性全般化発作を含む)に対し、他の抗てんかん薬との併用療法として使用されます。
 ・併用している抗てんかん薬の血中濃度に影響を及ぼさないといわれています。
 ・主な副作用としては、めまい、頭痛、傾眠などが報告されています。