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薬の相互作用とは?

薬が他の薬の濃度を変動させることを、薬の「相互作用」と呼びます。相互作用を起こす、相互作用を受ける、あるいは相互作用のほとんどない薬もあります。一般に薬の数が増えれば増えるほど相互作用も増えます。

例えばカルバマゼピンは、飲み始めに薬物代謝酵素の働きを阻害して併用薬の血中濃度を上昇させることがあります。しかし長期間服用していると、酵素の働きを促進させる作用を示し、血中濃度を低下させます。マクロライド系抗生物質やトリアゾール系抗真菌薬などの併用では、カルバマゼピンの血中濃度が上昇します。

バルプロ酸は主にグルクロン酸抱合と呼ばれる代謝経路により体外に排出されます。このため、同じ経路で代謝を受けるラモトリギンを追加すると、ラモトリギンの代謝が阻害され血中濃度が2倍以上になります。またフェノバルビタールやカルバマゼピンにバルプロ酸を追加投与すると、これらの薬の血中濃度が上昇することがあります。

新しい抗てんかん薬であるガバペンチン、トピラマート、ラモトリギン、レベチラセタム、ペランパネル、ラコサミドは、従来の抗てんかん薬と比べ併用薬に与える影響が少ないと言われています。
ただ、ラモトリギン、ペランパネルなどは、カルバマゼピンやフェニトインと併用すると、影響を受けて血中濃度が低下します。